皆さん、こんにちは。
2018年が始まりましたね。今年もどうぞよろしくお願い致します。
久しぶりに、教室ブログを書かせていただきます。
先日ですが、ピアニストのアレクサンダー・ガヴリリュクのコンサートへ行ってまいりました。2000年に浜松国際ピアノコンクールで優勝するなど、若くして世界的に活躍しているピアニストです。我が家ではガヴちゃんの愛称で呼ばれています♪
ガヴちゃんのコンサートを訪れるのは
今回で3回目です。
場所は麹町の紀尾井ホールです。当日が待ち遠しくわくわくしていました。
プログラム
バッハ:イタリア協奏曲 BWV971
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第10番 ハ長調 K. 330
ショパン:バラード第2番 へ長調 Op. 38
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スクリャービン:ピアノ・ソナタ第5番 Op. 53
ラフマニノフ:前奏曲集 Op. 23より 第1番、第5番
前奏曲集 Op. 32より 第12番
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op. 36 (第2稿)
いつも通り、満面の笑顔で颯爽とステージに登場したガヴちゃん。いつも笑顔を絶やしません。
前半は、彼らしいピアニスティックなタッチや表現力を存分に生かしたプログラム。繊細でありながら個性的。しかし、その個性には全く嫌みがありません。華やかで艶やか。全身で表現されるガブリリュク古典の世界です。前半最後のショパンバラードは、どこか怪しげで不気味な雰囲気があり、後半へ繋がる空気を醸し出しておりました。
後半スタートは、観客の握手も収まらぬうちに、ピアノに覆いかぶさるように弾き始めたガヴちゃん。観客は一気に彼の世界へと引き込まれます。後半のプログラムは、彼の本筋でしょうか。(ガヴちゃんは、ウクライナ生まれ。)血が騒ぐ、魂で弾くかのような迫力ある音色の数々。前半と打って変わって野性的。仮面を取ったかのような、勢いのある演奏です。素晴らしいテクニックの持ち主ですが、表現を怠ることはありません。あっと言う間に後半は終わり、盛大な拍手を浴びました。
さて、ここからです。事件です。(どこかのレポーター。)
アンコールタイムがはじまりました。
1曲目は、美しくも儚い、
*ラフマニノフ/コチシュ編:ヴォカリーズ Op.34 No.14
2曲目は、みんな大好き
*ムソルグスキー:展覧会の絵より「キエフの大門」
その盛り上がっていく演奏の途中で
ガシャーン!!
と、ステージからガラスの割れるような音が。。
ガヴちゃんやってしまいました!
ピアノの弦を切ってしまいました。。
そのまま演奏は続けられ、
演奏後は、割れんような温かい拍手。
ですが、弦を切ってしまったので、
アンコール2曲でコンサートは終わりかな?
と思いきや!!
また弾き始めてくれました。
高音の弦を切っていたので、
その音を使わない曲かな?と予想しましたが
*メンデルスゾーン/リスト編 ホロヴィッツ版:真夏の夜の夢より「結婚行進曲」
タタタターン、のあの曲です。
なぜか毎回アンコールで弾いてくれます。
いつも不思議なのですが、
きっと好きな曲なのでしょうね。
切れた弦がカンカン聞こえましたが。笑
盛大な拍手に応えて、まだ続きます!
*ショパン:12の練習曲より、Op.10-3「別れの曲」、
拍手は鳴りやまず、お客さんが立ったり、
ブラボーの声が聞こえます。
そこでガヴちゃん、自らピアノの中の切れた弦を
ぐりぐりぐりっと、
ねじり取ってしまいました!!
そう、カンカンうるさいですもんね~。
てそうじゃない。
若き巨匠は、弦が切れたハプニングなど、
ものともしないのです。
観客の拍手に応えたい!ピアノが弾きたい!
ただその思いです(注:私の妄想です。)
Op.10-8、Op10-12「革命」
有名な2曲を、さも歌うように可憐に弾き上げ、熱狂のコンサートは幕を下ろしたのでした。
コンサートで楽器の弦を切ってしまうハプニングは、ときたまあります。
しかし、よくあることではないので、
生のライブならではの貴重な出来事ですよね。その際の演奏家の対応も、見どころかもしれません。笑
3回もコンサートに行っていますが
ガヴちゃんは、まだ33歳。
これから益々の活躍を期待してしまうピアニストです。
また思いもよらないコンサートを聴かせてくれることでしょう(?)
やっぱり生は最高です。
お読みいただき、
ありがとうございました。
髙橋ピアノ教室 髙橋奏美
#アレクサンダー・ガヴリリュク#ジャパンアーツ